ビジネスホンの電話機には大きく分けて、多機能電話機・コードレス・
カールコードレスの3種類があります。
今回は、それぞれ3種類の特徴をまとめてみます。
多機能電話機
多機能電話機とは、俗に言う「卓上型電話機」のことを言い、かつて
交換手が交換機に手動で行っていた外線着信・内線通話接続・転送など
ある程度の機能を電話機に付帯したものです。
多機能電話機は、同メーカー同シリーズでも主に外線ボタンの数が異なる
ものが存在します。例えば、NTTでは18ボタン、24ボタン、36ボタンの
3種類です。
また、多機能電話機は、ボタン数に違いだけでなく停電用の電話機や、
IP電話用の電話機なども存在しますので用途に合った電話機選びをしましょう。
なお、多機能電話機にも色々な種類があり、メーカーによっては、多機能
電話機やコードレスが接続されている機紐(配線)に他の種類の電話機を
接続してもご利用できないものがありますので、増設などの際には
電話機の型番と接続する場所を事前に確認する必要があります。
コードレス電話機
【コードレスの種類①】
コードレスをこの場で説明するまでもないと思いますが、ビジネスホンでは
アンテナとの通信方式によって2種類のコードレスがあります。
アナログコードレス:アンテナとの通信方式がアナログのもの
アナログコードレスの電波は、イメージ的には波を打つような電波の飛び方
をします。比較的、障害物にも強いですが、ノイズを拾いやすい性質を持って
います。アンテナとコードレスは1対1の対になっています。
デジタルコードレス:アンテナとの通信方式がデジタルのもの
一方、デジタルコードレスの電波は直線的に飛びますので、アナログコードレス
に比べると障害物には弱めですが、通話品質は良い性質があります。
一般のオフィスでパーティションで仕切られている程度の遮蔽された空間等
でなければ、デジタルコードレスがよいかと思います。
デジタルコードレスでは、メーカーにもよりますが、アンテナ1機に対して
複数のコードレスを利用できるものもあります。
【コードレスの種類②】
通常、コードレスといいますと、アンテナとコードレスが1対1になっていると
思う方も多いようですが、実はシングルゾーンとマルチゾーンの2種類の方式が
あります。
シングルゾーンコードレス
アンテナとコードレスが1対1で通信するものになります。コードレスを
持ち歩いてアンテナの電波が届く範囲を超えると通話ができなくなります。
マルチゾーンコードレス
一方、こちらは複数代のアンテナを設置します。シングルゾーンコードレスと
異なり、コードレスを持ち歩いて1つのアンテナの電波範囲を超えると、
別のアンテナの電波を掴んで通話を継続することができます。これを
ハンドオーバーといいます。
コードレスを使用する範囲が広い場合には、マルチゾーン方式のコードレスを
購入し、複数台のアンテナを適所に離して設置することで、コードレスの
利用範囲をカバーすることができます。
カールコードレス
カールコードレスとは、卓上型電話機の受話器部分がコードレスになっていて
電話機と受話器を繋いでいるカールコード(通称:くるくるコード)がない
電話機のことです。
受話器側にもモニター、外線ボタン、ダイヤルキーがある機器もある場合、
本体側でもコードレス側でも外内線を利用することができます。
なお、余談ですが、NTTのカールコードレスの場合、主装置側ではカールコード
レス1台で2台分以上の電話機が接続されていると認識されますので、主装置の
電話機接続台数には注意する必要があります。