今回はビジネスホン選びのポイントについてご説明いたします。
メーカーについて
ビジネスホンのお問い合わせをいただいた際、ご指定のメーカーが
あるか否かをお聞きしておりますが、ほとんどのお客様はメーカー
の指定がないようです。
正直申し上げて、ビジネスホンが一般企業でご利用されるように
なってから各メーカーで技術革新が進み、一般的にご利用する分には
今ではどのメーカーでも機能的にはあまり大差がないと思われます。
では、価格だけで選ぶかと言いますとそれも少々乱暴な気がします。
弊社がお客様からお勧めメーカーを聞かれた際は、今後の拡張予定
からメーカーを選別しています。
ビジネスホンの導入を検討している現時点から、向こう3~5年で
どれくらいの電話機台数と回線数の増設が考えられるかで選ぶと
良いかと思います。
以下、主なメーカーによる特徴等についてお話ししましょう。
なお、記載の電話機最大接続数や回線収容数は、構成内容によって
変動しますので、詳細はお問い合わせください。
■NTT
ビジネスホン市場で最もシェアの多いメーカーで、新品生産が終了しても
中古で市場に在庫が多数存在しますので、部品供給面では安心して
ご利用いただけます。
主装置の種類S、M、Lの3タイプがあり、それぞれ電話機接続台数や
収容回線数に上限があります。
S:電話機最大10台 / ISDN×最大2回線
M:電話機最大30台 / ISDN×最大6回線
L:電話機最大480台 / ISDN×最大72回線
上記の上限を超えた実装はできませんので、上限を超えることがあった
場合には主装置の交換となります。
主装置交換をする場合、電話機は流用できますが、ユニットが流用でき
ないものもあり、また設定を最初から入れ直す必要がありますので、
ある程度の費用が掛かります。
■SAXA
NTTに次ぐシェアの高さで、こちらも中古の部品供給は十分と言えるでしょう。
主装置の種類は現行品で以下の通りです。
PLATIA std:電話機最大16台 / ISDN×最大2回線
PLATIA pro:電話機最大32台 / ISDN×最大6回線
ULTIMATE :電話機最大288台 / ISDN×最大96回線
SAXAもNTTでいうところのS、M、Lと思っていただいて良いと思います。
こちらも上記の上限を超えた実装はできませんので、上限を超えることが
あった場合には主装置の交換となります。
SAXAのビジネスホンは、stdとproで初実装で電話機が8台、単体電話
(FAX等)2台接続できますので、ユニット分だけ安くあがります。
個人的には、使い勝手が一番優れいてると思います。
■NEC
SAXA同様、NTTに次ぐシェアの高さで、こちらも中古の部品供給は
こちらもまずまずと言えるでしょう。
NECのビジネスホンでは、現行品であるAspireUX(2015年7月時点)の
1世代前のシリーズAspireXからS、M、Lのような容量の大きさによる
主装置の違いがなくなりました。
ここがNTT、SAXAなどのメーカーと大きく違う点で、主装置のタイプは
1種類しかありません。増設が必要な場合には、主装置を段積みして
拡張していく形式を採っておりますので、主装置交換という概念が
ないのです。
つまり、電話機を増設しても、主装置やユニットを増設して利用します
ので、将来的な増設台数を気にせずに導入できるメリットがあります。
また、各メーカーで携帯電話の内線化利用ができるようになりました。
携帯電話を社内ではビジネスホンのコードレスのように内線として使い、
外出先では通常の携帯として使う「モバイルリンク」が強いのもNEC
の特徴です。
主要3メーカーについて記載いたしましたが、他にも日立、ナカヨ、岩通
などのビジネスホンもありますが、いずれも市場シェアがあまり高くない
ため、新品の生産がなくなった場合、中古での部品供給面で心配の種が
残るでしょう。
以上、今回はビジネスホン選びのポイントについてお話しいたしました。